ねこの森から出たくない

すきなことをまとめたりするのが目的というか目標というか

内容は置いといてわたしはアサシン派だったりする。


わたしは興味深いツイートをしている人のホームを見に行くという趣味があるのだけれど、そういうことをしていて偶然twitterで見かけたのが「桐生先生は恋愛がわからない。」だった。
同作は、「恋愛感情」がわからない漫画家の女性がいろいろな経験をして恋愛感情というものがどういうものなのか、わからないながらも奮闘するお話です。

こういう作品でよくある、実は恋愛したことがなかっただけで運命の人と出会い恋愛に落ちる…というパターンでは ない。
アセクシャルノンセクシャルという「恋愛感情をもたない」または「恋愛感情は持つけれど性的要求がない」というタイプの人間の視点を、実に見事に描き出していると感じました。

女性は恋愛が好きだとか、ひいては人は恋愛するものという固定概念のようなものに大学生の頃から異論を唱えていた身としてはこういうものにとても惹かれるのです。

どんなものかと裏サンデーの作品ページを見に行って、1,2話と読んだらなかなか面白かった。
セクシャルマイノリティを扱ったマンガは同性愛(ゲイ、レズビアン)や性同一性障害のものをちらほらと見かけるけれど、それらは基本的に「恋愛」が「当然」という前提で描かれている。
この作品は、セクシャルマイノリティにはあまり興味がないような人にはまだ認知度の低いだろう「アセクシャル」「ノンセクシャル」といった「恋愛」することが「当然」でない人間を描いた恋愛?コミックで、他ではわたしは見たことがない。とても面白かった。
主人公の桐生先生は幼い頃から「恋愛」という概念が理解できないという設定で、どういう感覚であるのか、恋愛が「当然」と考えている人にもある程度わかるように解説してくれているんじゃないだろうか。

わたしは、大学生の頃に「アセクシャル」や「ノンセクシャル」という言葉を知りましたが、その頃のセクシャルマイノリティというとほぼ性同一性障害の話ばかりだった(ゲイやレズビアンという同性愛者に関してもその頃はまだあまり陽のあたる場所にはなかった)。
アセクシャルノンセクシャルという「恋愛」することが「当然」ではないキャラクターが出て来るような時代になったのだなあ…と感慨深い気持ちにもなった。

わたしの感慨はともかく、マンガとしても面白い作品なので是非読んでみてほしい。
途中までは無料で読めるし、電子書籍もある。
5巻で完結するのである程度長さもありつつ長すぎずおすすめです。ぜひぜひ。

裏サンデーの作品ページはこちら
www.urasunday.com